理学療法士/トレーナー 平山 達也のブログ

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成長期の体作りについて

こんばんは。理学療法士/トレーナーの平山 達也です。

本日はスキャモンの成長発育・発達曲線についてです。

ご存知でしょうか??

ぜひ、クライアント本人または家族さんに見て欲しい内容です!

 

なぜ、同じ年齢で能力に差があるのか?

伸び悩んだり追い抜かれたりするのか?

どうすれば順風満帆な競技生活を送れるようになるのか?

ぜひ、一読ください!

 

 

まず、*ゴールデンエイジ* について

・5歳〜10程度の低年齢で一番神経系が発達する時期

・一番いろんな動作を覚えやすい時期です。なので、しっかりトレーニングや練習をするとスキルがぐっと伸びる時期です。

これは根拠があって、その根拠になっているのが「スキャモンの成長曲線」です。

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縦軸が発育量、横軸が年齢となっています。それぞれの曲線の解説です。

・神経系型(脳、脊髄、視覚器、頭径)
リズム感や体を動かすことの器用さを担う。出産直後から急激に発達し、4,5歳で成人の約80%にも達します。一番早く成長していきます。

 

リンパ系型(胸腫、リンパ節、同質性リンパ組織)
免疫力を向上させる扁桃、リンパ節等のリンパ組織の発達です。
生後~12,13歳頃までにかけて急激に成長し、大人のレベルを超えますが、思春期すぎから大人のレベルに戻ります。

 

・一般型(全身の計測値(頭径を除く)、呼吸器、消化器、腎、心大動脈、脾、筋全体、骨全体、血液量)
一般型は身長・体重や肝臓、腎臓等の胸腹部臓器の発育を示します。
特徴は幼時期までに急速に発達し、その後は次第に緩やかになり、二次性特徴が現れる思春期に再び急激に発達します。思春期以降 に再び発育スパートが見られ大人のレベルに達します。

 

生殖器系型(睾丸、卵巣、副睾丸、子宮、前立腺など)
生殖器系型は男児の陰茎・睾丸、女児の卵巣。子宮などの発育です。
小学校前半までは僅かに成長するだけで、14歳あたりから急激に発達します。生殖器系の発達で男性ホルモンや女性ホルモン等の 性ホルモンの分泌も多くなります。

 

 

これをテニスに関して考えると

14歳の時点で「フィジカル」「メンタル」「スキル」の完成度はプロを100%とした場合、フィジカル40%、メンタル20%、スキル80%という報告があります。

これを「スキャモンの成長曲線」と照らし合わせると

スキル:体の使い方→神経型 14歳の時点でほぼ完成されています。

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フィジカル:筋肉や内臓 →  一般型 成長期の途中。まだ完成されていない

メンタル:グラフにはありませんが、ジュニアの14歳前後の時期にはまだまだ完成しません。

 

よって、それぞれの年代で各型の発達速度が違うので、年代でやることを変えた方が良いのです。

低年齢(〜12歳)で神経型が急成長する時期(ゴールデンエイジ)は「正しい動き」「ボディーコントロール」の二つがないとスキルの向上が難しい。もちろん、コート上でボールを打つことも大事です。

12〜15歳は有酸素運動を中心に心肺機能の向上を。

15歳以上はストレングスを。個人によって差はありますが。

 

上記は年齢で覚えるのではなく発達の順序で覚えてください!

まとめると、

最初は神経系→ボディーコントロール

成長期は一般型→有酸素運動の心肺機能。少しきつい感じの運動です。

成長期過ぎ→ストレングス

 

しかし、上記はあくまでも理想です。本来は様々な運動を低年齢の時に経験させてあげたいし本人も集中できないと思いますが、統計的には一つのスポーツに絞って練習してきた選手が圧倒的に多いと言われています。

 

本日はここまでにしたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました。